施工のプロが教える!フロアコーティングの費用相場と選び方のコツ

フロアコーティングってなに?

フロアコーティングは、美しい床を長持ちさせるための技術です。床の表面に特殊な塗料で保護膜を作ることで、快適な住環境を保つことができます。

主な役割は、日々の生活でつく傷や汚れから床を守ること。たとえば、家具を引きずってできた擦り傷、ペットの爪によるひっかき傷など、さまざまなダメージを防ぎます。また、飲みこぼしや食べこぼしによるシミもつきにくくなるので、日々の掃除がぐっと楽になるのも嬉しいポイントです。

さらに、床本来の美しい状態を長く保てるため、住宅の資産価値を維持することにもつながります。将来的に売却や賃貸を考えている場合にも有利に働く可能性があります。フロアコーティングは、単に床を保護するだけでなく、快適で清潔な暮らしを守り、大切な住まいの価値を高めるための有効な手段と言えるでしょう。

フロアコーティングをするメリット

傷や汚れに強くなる
家具の移動やおもちゃの落下、ペットの爪など、日常生活で起こりがちな“床のダメージ”。コーティングをしておくと、こうしたダメージをぐっと減らせます。

・掃除がラクになる
表面がツルっとしているので、ホコリや汚れが付きにくく、サッと拭き取るだけでOKです。特にキッチンやダイニングまわりではうれしいポイントです。

・見た目がきれいに保てる
ツヤのある仕上がりで、高級感が出るのも魅力。経年劣化によるくすみや、フローリングの日焼けを防げます。

・資産価値の維持にも
将来的に売却や賃貸を考えている人にとっても、床がきれいな状態をキープできるのは大きなメリットです。

【早見表】フロアコーティング費用相場

フロアコーティングの費用は、マンションの間取りや、選ぶコーティングの種類によってずいぶん変わってきます。まずは、大まかな費用感をつかんでみましょう。

たとえば、ごく一般的な3LDKのマンション全体をコーティングする場合、費用は20万円から50万円程度が目安になることが多いです。この価格帯を参考にしながら、ご自身の状況に合わせて、具体的な費用をイメージしてみてください。

フロアコーティングの種類㎡単価の参考価格(税込)70㎡の参考価格(税込)
ガラスコーティング約4,000〜8,000円/㎡約280,000〜560,000円
シリコンコーティング約3,000〜7,000円/㎡約210,000〜490,000円
UVコーティング約5,000〜9,000円/㎡約350,000〜630,000円

※価格は参考価格です。業者や地域、施工範囲によって異なる場合があります。

間取り別!フロアコーティングの総額費用目安

ご自身のマンションにフロアコーティングを施す際、実際どれくらいの費用がかかるのか、間取り別の目安を知っておくと予算計画が立てやすくなります。

たとえば、ワンルームや1LDKなら15万円から40万円程度が目安。2LDKになると20万円から50万円程度、そして、より広い3LDKや4LDKのマンション全体では30万円から70万円程度が一般的な相場になります。

これらの費用はあくまで目安です。選ぶコーティングの種類や施工面積、業者によるキャンペーンなどによっても変動することがあります。そのため、具体的な費用を知るには、後ほどご紹介するコーティングの種類ごとの単価や、見積もり時のポイントもあわせてチェックしてみてください。

価格が決まる4つの要素

フロアコーティングの費用は、床の広さだけで決まるわけではありません。どんなコーティングを選び、どんな施工をするかで、最終的な価格は大きく変わってきます。

ここでは、価格を決める主な4つの要素、「1.コーティングの種類」「2.施工面積」「3.床の状態」「4.追加費用」について、それぞれ詳しく見ていきましょう。

コーティングの種類(耐久性・機能性)

フロアコーティングの価格を左右する最も大きな要素の一つが、選ぶコーティングの種類です。コーティングの種類によって、耐久性や機能性、仕上がりのツヤなどが違い、それに伴い費用も変わってきます。

施工面積(広さ)

フロアコーティングの費用は、「平米あたりの単価 × 施工する広さ」で計算されるのが基本です。そのため、施工するお部屋が広ければ広いほど、全体の費用は高くなります。

ただし、広い面積をまとめて施工する場合、1平米あたりの単価が安くなることがあります。多くの業者では、施工面積が30畳以上になると割引が適用されるプランを用意していることも珍しくありません。

お部屋の一部だけをコーティングするより、マンション全体をまとめてコーティングする方が、結果的にコストを抑えられる場合もあるので、業者に相談する際にぜひ確認してみましょう。

床の状態(新築か中古か、傷の有無など)

フロアコーティングの費用は、床が新築か中古かによっても変わってきます。

新築入居前の場合、床は新品なので、家具の移動や下準備がほとんどいらず、費用を比較的抑えることができます。

一方、中古物件の場合は、もともと塗られているワックスを剥がす「ワックス剥離」の作業が必要になったり、床についている傷やへこみを直したりすることがあります。これらの作業には追加費用が発生するため、中古物件のフロアコーティングは、新築よりも費用が高くなる傾向があります。

中古物件を検討している場合は、事前に床の状態を業者に詳しく伝えて、正確な見積もりをもらうようにしましょう。

失敗しない!優良なフロアコーティング業者の見つけ方

フロアコーティングは、新築マンションの床を美しく保ち、大切な資産価値を守る、とても有効な方法です。でも、その仕上がりがうまくいくかどうかは、「どの業者にお願いするか」で決まるといっても過言ではありません。

「安さにつられて頼んだら、すぐに剥がれてしまった」「なんだか仕上がりがムラだらけで…」といったトラブルに巻き込まれてしまう方も、残念ながらいらっしゃいます。

せっかくの大切な新居で後悔しないためにも、信頼できる、本当に良い業者を見極めるためのポイントを、これから一緒に見ていきましょう。

見積もりを比較する際のチェックポイント

複数のフロアコーティング業者から見積もりを取ることは、価格やサービス内容を見極める上でとても重要です。でも、提示された金額の数字だけを比べるのは少し待ってください。中身を細かくチェックすることが大切です。

具体的に確認してほしいポイントは以下の通りです。

  • 総額だけでなく、1平方メートルあたりの単価がいくらになっているか

  • 使うコーティング剤の種類(ガラス、UVなど)がきちんと書かれているか

  • ワックス剥離や下地処理といった作業は料金に含まれているか、別料金になる場合はその費用はいくらか

  • 保証期間と保証の対象範囲はどこまでか(例:剥がれやひび割れに対する保証など)

これらの項目をしっかり確認することで、業者ごとのサービス内容や品質の違いが見えてきます。特に、保証内容は万が一の時にとても大事なので、期間だけでなく「何に対して保証してくれるのか」までしっかり確認するようにしましょう。

見積もりを比較する際のチェックポイント

フロアコーティングを検討する際に、「自分でDIYすれば安くできるのでは?」と考える方もいらっしゃるかもしれません。確かに、市販されているDIY用のコーティング剤を使えば、材料費を抑えることはできますよね。ただ実際のところをお伝えすると、フロアコーティングは専門業者に依頼することをおすすめしたいのです。

【プロに依頼したほうが安心な理由】

一番のポイントは、仕上がりの美しさと耐久性です。フロアコーティングは「ただ塗るだけ」の作業ではなく、見た目や長持ちに大きく関わる工程が多いのです。

  • 下地処理の重要性
     床の汚れを徹底的に落とし、既存のワックスを剥がす下準備が欠かせません。ここが不十分だと、せっかく良いコーティング剤を使っても、すぐに剥がれたりムラになったりしてしまいます。

  • 技術の違い
     均一にムラなく塗るのは、思っている以上に難しいもの。経験の有無で、見た目の差が大きく出てしまいます。

  • 品質の違い
     市販のDIY用コーティング剤と、プロが扱う業務用コーティング剤では性能に大きな差があります。プロ仕様のものは数十年単位で効果が続くものもあり、耐傷性や防汚性も高いのです。DIYでは、そこまでの耐久性は期待しにくいのが現実です。

  • 安心感の違い
     専門業者に依頼すると施工後の保証がつくため、もし不具合があってもフォローしてもらえます。

最初の費用だけを比べればDIYの方が安く見えるかもしれません。ですが、長い目で見たときの仕上がりや安心感、そして床をしっかり守れる耐久性を考えると、プロに依頼する方が結果的にコストパフォーマンスが高い選択になることが多いのです。

フロアコーティング施工の流れ|見積もりから完了まで

このセクションでは、業者への「問い合わせ」から「アフターケア」まで、フロアコーティングが完了するまでの流れをステップごとにわかりやすくご紹介します。事前に全体像を知っておくことで、「次はどんな段取りになるのかな?」という不安を減らし、スムーズに依頼を進めることができます。ぜひ参考にしていただき、安心してフロアコーティングを検討する際のヒントにしていただければと思います。

ステップ1:お問い合わせ(ショールーム予約・見積)

フロアコーティングを考え始めたら、まずは気になる業者に問い合わせをしてみましょう。多くの業者にはウェブサイトに問い合わせフォームがあり、電話で相談できるところもあります。ご自身が安心できる方法で大丈夫です。

その際に、マンションの広さや間取り、新築か中古か、気になっているコーティングの種類などを伝えておくと、やり取りがスムーズになります。業者によっては、この段階で大まかな概算見積もりを出してくれることもありますよ。

まずはいくつかの業者から見積もりを取って比べてみることが、安心して選ぶための第一歩です。小さなステップから始めることで、自分に合った業者と出会いやすくなります。
※ショールームご来場やお見積り前に現地調査をすることも可能です。

ステップ2:現地調査・契約

現地調査では、業者の担当者が実際にマンションを訪れて、床材の種類や傷・汚れの状態、正確な施工面積などを丁寧に確認します。ここで確認した内容をもとに最終の確定見積もりが作られるので、とても大切なステップです。

現地調査の際は、コーティングのサンプルを見せてもらい、光沢感や質感を実際に確かめることをおすすめします。気になることや不安な点はその場で全部質問してしまいましょう。工期や施工中の家具の扱い(移動や養生)、保証の範囲など、業者と認識のずれがないかを入念に確認しておくと安心です。写真を撮ってもらったり、自分でもメモを残したりすると、あとで比較・判断しやすくなりますよ。

ステップ3:施工当日

施工は通常、朝から始まり、まず床の丁寧な清掃が行われます。その後、床の状態に応じた下地処理を施し、コーティング剤が均一に塗布されます。コーティングの種類にもよりますが、塗布後には乾燥時間が必要です。

一般的な3LDKのマンションであれば、多くの場合半日~1日で施工は完了しますが、ワックスがかかっていたり、家具がある場合は2日かかることもあります。事前に施工時間の目安を確認しておくと安心です。

ステップ4:アフターケアと保証

フロアコーティングの施工が完了した後には、業者からアフターケアの説明があります。コーティングの種類によっては、完全に硬化するまでの「養生期間」が設けられており、この期間中は水濡れを避ける、重いものを置かないなど、いくつかの注意点があります。これらは必ず守るようにしましょう。

また、施工後には「保証書」が発行されます。保証期間や保証内容は業者やコーティングの種類によって異なるため、内容をよく確認し、大切に保管してください。

フロアコーティングの効果を長持ちさせるためには、日々の適切なお手入れも欠かせません。掃除方法やメンテナンスのポイントについても、施工時に詳しく確認しておくことをおすすめします。

マンションで施工する際の注意点

マンションの場合、一戸建てとは違う注意点もあります。
事前に管理規約を確認したり、以下のようなポイントに気をつけましょう。

・管理組合への申請が必要な場合も
とくに共用部を通っての資材搬入や、大がかりな工事に見える場合は、管理組合に許可を取る必要があることも。

・施工音やにおいに配慮
近隣への配慮も忘れずに。施工中は音やにおいが発生することがあるため、業者と事前に相談を。

・引っ越し前がベストタイミング
家具が入っていない状態での施工がスムーズ。すでに入居済みでも可能ですが、その分手間や費用がかかる場合があります。

よくある質問

Q.施工エリアによって金額は変わりますか?

東海三県及び静岡の西部は基本施工範囲ですので変わりません。
それ以外の地域も場合によっては承っております。詳しくはお問い合わせくださいませ。

 

Q.施工日は土日希望ですが金額は変わりますか?
曜日によって施工金額が変わることはございませんが、土日は混みあいますので早めのご予約をお願いします。

 

Q.内覧会の同席や現地調査などは無料ですか?
東海三県下及び静岡西部は現地調査を無料で実施しておりますので、お気軽にお申し付けくださいませ。

まとめ

この記事では、フロアコーティングについて、費用相場や種類ごとの特徴、優良業者の選び方までご紹介してきました。フロアコーティングは、新築マンションの床を長く美しく保ち、傷や汚れから守るだけでなく、日々の掃除もぐっと楽にしてくれる施工です。単なる出費ではなく、床の輝きを維持し、将来的な資産価値にも役立つ可能性がある、暮らしへの「投資」と言えるでしょう。

ご自身やご家族の生活スタイルに合わせて、どのようなコーティングが合うのかを考えてみることが大切です。例えば、小さなお子様やペットがいるご家庭では安全性や機能性を、資産価値の維持を重視する場合は耐久性をポイントにするなど、優先したいことに合わせて選ぶと安心です。信頼できる業者を探す際は、複数社の見積もりを比べながら、価格だけでなく提案内容や保証内容、担当者の対応まで確認してみてください。

最適なフロアコーティングを見つけることで、床の美しさを保ちながら、快適で安心なマンションライフを送ることができます。この記事が、皆さんの選択の参考になれば幸いです。