フロアコーティングに求められる耐久性でもっとも大切なのは密着性です。これはその対象物であるフローリングに対して各々の密着性をサンプルにてテストすることが大切です。このテストを怠ると現場にて「剥れ」を生じることになります。より多くのサンプルを取り寄せ、密着性を確認することが現場での事故を防ぎ、耐久性を継続的に保つことにつながる。施工業者の良し悪しの判断材料にもなりますので、いかにテストを繰り返すか、その業者の努力が最も重要です。
次に耐久性を判断する基準として求められるのは耐磨耗性です。いくらピカピカで肉厚感があっても、すぐに磨耗して磨り減っていくコーティング剤ではスリッパや引っかき傷によってくすみやツヤボケが生じます。最初はピカピカできれいでも2、3年後にはなんだか寂しい状態となります。耐摩耗性に優れたコーティング剤の判断基準としてJIS規格では引っかき硬度試験というものがあり、なぜか三菱鉛筆を基準として鉛筆の芯にて(B,HB、H、2H、3H…)塗膜を引っかき、その剥れ方によって硬度をはかる方法があります。要するに硬いほど磨耗がしにくいと判断され、すり減りが少ないと言うことになります。
コーティング剤を選ぶポイントはこの引っかき硬度試験で高い硬度を表示した物が将来的にくすみやツヤボケを減少させ、磨耗を抑える効果が高いと判断します。
耐久性を判断するポイントとして引っかき硬度(H)が基準となりますがもう一つ耐久性を高める方法があります。それは大変単純なことですがコーティング剤の「厚み」です。塗膜の肉厚があれば多少磨耗が早くても擦り減っていくまでに時間を要する為、素地のフローリングに達することはありません。ただし柔らかすぎるとワックスを塗り重ねたものと代わり映えしないため、見た目の状態としてはくすみやツヤボケが著しく早くなるだけです。要するに適度な塗膜の硬さは必要になると言うことです。
耐久年数が低下する原因は、、、
フロアコーティングの耐久年数とは経年変化による磨耗(擦り減り)により、コーティングした膜厚がゼロになる状態のこと。
- スリッパによる磨耗が原因
- 椅子などの移動による磨耗が原因
耐久性アップの方法
床材を長持ちさせるためには
耐久性アップその1
耐久性アップその2
フロアコーティング後はフェルトを敷く
フロアコーティングを施工した後は動かす可能性のある家具や電化製品に対してフローリングと接する部分にフェルトを敷きこんだりすることで、フロアコーティングの耐久性をあげることができます。なかでも椅子の可動頻度は最も高いため、フローリングやフロアコーティングを保護するには市販のフェルトキャップを履かせることが大切です。フロアコーティングの中でガラスコーティングが最も傷がつきにくいのですが、椅子の足にかかる荷重や椅子の足裏がザラザラしている場合はフローリング自体が凹んでしまったり、フロアコーティングが磨耗する頻度が高くなります。