フロアコーティングを検討している方の中には、「施工後の臭いが気になる」という声も多くあります。この臭い、放っておくと生活の快適さを損ねるだけでなく、体調に影響する可能性もあるため、しっかりとした対策が必要です。
そこで今回は、専門業者の視点から「フロアコーティングの臭いを最小限に抑える3つのポイント」をご紹介します。日々の暮らしの中で取り入れやすい工夫を中心にまとめましたので、これから施工を考えている方も、すでに施工済みの方もぜひ参考にしてください。
フロアコーティングの臭い、その原因は?
施工後に感じる独特の臭い。その正体は、主に「揮発性有機化合物(VOC)」と呼ばれる化学物質によるものです。
どんな成分が臭いのもと?
多くのフロアコーティング剤には、メタクリル酸エステルやウレタン、アクリルなどの成分が含まれています。これらが空気中に揮発することで、あの強い臭いが発生します。
特に気をつけたいのが、2-エタノールアミンやトルエン、キシレンといったVOC。これらは乾燥を早める効果がある一方で、施工直後に強い臭いを放つことが特徴です。
最近では「エコフロアコート」や「クリーンガードフロア仕上げ剤」など、VOCの放出量を抑えた製品も登場していますが、完全に無臭にするのは難しいのが現実です。
加えて、密閉された空間での施工や使用量が多い場合には、臭いの強さが増すことも。できるだけ「低VOC」の製品を選ぶこと、そして施工環境の換気を意識することが重要です。
臭いがこもりやすい家庭内の要因とは?
実は、フロアコーティングの臭いだけでなく、日々の暮らしの中でもさまざまな「生活臭」が室内の空気に影響を与えています。
キッチンのニオイや排水口の汚れ

生ごみや調理中の臭い、排水口の汚れは、家庭内の代表的な生活臭の一因。特にキッチンでは臭いが集中しやすく、定期的なお手入れが欠かせません。
生ごみはこまめに処理:密閉できるゴミ箱を使い、ゴミ袋も早めに交換を。
排水口の清掃:市販のクリーナーや、重曹+酢など自然派アイテムでも効果的。
換気をしっかりと:調理中や清掃後の換気は習慣に。
エアコン内部のカビ臭

エアコンの中にカビが発生すると、部屋全体に独特のカビ臭が広がります。家具や壁にまで臭いが染みつくこともあるため注意が必要です。
フィルターやドレンパンの清掃:定期的なチェックでカビの温床を断つ。
使用後の換気:湿気がこもらないように窓を開けて空気を入れ替えましょう。
抗カビ剤やプロの点検も検討:市販アイテムや専門業者の力も有効です。
タバコやペットの臭い

タバコのヤニやペットの体臭・尿などは、床やカーペットにしっかり染み付きます。換気だけではなかなか取れないことも。
消臭スプレーや専用洗剤の活用:素材に合ったアイテムで清掃を。
空気清浄機の設置:室内の臭い対策として効果的。
換気と掃除の習慣化:臭いの蓄積を防ぐ基本です。
臭いが広がる仕組みと抑えるコツ
臭いを抑えるためには、「どうして臭いが発生・拡散するのか」を理解しておくことが大切です。
換気不足による空気の滞留
換気が不十分だと、VOCや生活臭が室内にこもりやすくなります。特に施工直後は、しっかりと換気を行い、臭いを外に逃がすことが重要です。
施工当日は窓を開け放す:数時間~1日以上、風通しを確保。
サーキュレーターを活用:空気の循環を促進。
湿気や温度もチェック:湿度が高いと臭いがこもりがちなので除湿も有効です。
菌や汚れの繁殖
高温多湿の環境では、カビや細菌が繁殖しやすく、これも臭いの原因に。特に掃除を怠ると、菌の活動によって不快な臭いが発生し続けてしまいます。
こまめな掃除と清潔維持:床や家具の汚れを放置しない。
除菌アイテムの活用:アルコールスプレーや拭き取りクリーナーを日常的に使用。
湿気対策の徹底:除湿器や換気の活用で、菌の繁殖を防ぎましょう。
まとめ:快適な空間づくりのためにできること
フロアコーティング後の臭いは、適切な製品選びや換気、日頃の清掃・管理によってしっかりと抑えることができます。
少しの工夫で、家族みんなが気持ちよく過ごせる住まいづくりが実現します。これから施工を検討される方は、ぜひ今回ご紹介した「3つの秘訣」を参考にしてみてくださいね。